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シンボルハートができるまで

メンバー全員の無事が確認できたのは、
3月18日。

イラストレーターとして、何か発信できないか。
そこで、皆のイラストを集める事にしました。

「皆のイラストで1つの大きなハートを作ります。
使いまわしもOK、描き下ろしもOK。とにかくハート型のイラストをください。」
そのようにメンバーにお願いしました。

これを作るにあたって、
当時のメンバー数の29人分のハートをはじめに仮置きして、
そこにデータを送ってくれた人のハートを配置して、埋めていきました。
3月末の事でした。

ライフラインの復旧もままならず
避難中のメンバーも居り、
画材や機器が壊れたりなくなったりしていたりして

「あまり沢山ハートは集まらないかもしれない…」
そう思っていましたが

29人の内、25人が、
なんとか都合を付けてハートを制作・データ送付してくれました。

残った4つのハートには、
ハートを制作できなかったメンバーの代わりに
複数作ってくれたメンバーのハートを入れました。

そして震災からちょうど1ヶ月の4月11日、
「だいすきとうほく TICプロジェクト」が発足しました。


そんなわけなので、
正直、やぶれかぶれな感じで制作した面もあり、
とりあえずハートであれば何でも良いという感じだったので
ハート型という以外はタッチにも色にも一貫性がなく、

全体で見ると、このハートは
決して都会的とも洗練されているとも言い難いビジュアルです。

あの時きちんと制作できなかったから
ハートを描き直したいというメンバーも何人か居て、
私も出来ることなら描き直したいですが(笑)

だけど

このハートたちは、
あの時作ったハートであるという事に、意味があるのだと思っています。

不安と無力感に襲われながらも、
希望とガッツをハートに込めた、

あの時の私たちのリアルが、このハートには詰まっています。



そして震災から5ヶ月の今日、
「だいすきとうほく」サイトをリニューアルしました。
これからも、末永くよろしくお願いいたします。

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